ウォーターポジティブとはどういう意味?近年注目されている理由とは

公開日:2023/01/01  最終更新日:2022/12/21

現在水不足は世界的な問題で、2030年には40%もの淡水が不足するとされています。水資源の確保はSDGsにも掲げられる大きな課題で、解決策として注目されているのが、ウォーターポジティブです。この記事では、ウォーターポジティブの意味や水問題の現状、大企業の取り組みについてお伝えします。

ウォーターポジティブの意味

さまざまな世界の問題を解決するために掲げられたSDGsにも、水資源の確保が含まれています。水不足への対策として「ウォーターポジティブ」が注目されていますが、始めて耳にする方もいるかもしれません。ここでは、ウォーターポジティブの意味について解説します。

水不足への対策「ウォーターポジティブ」とは

ウォーターポジティブとは「使われる水の量よりも多くの水を供給すること」を意味します。地球にある水のほとんどは海水で、淡水(塩分を含まない水)は、約2.5%です。中でも河川などから手に入る淡水の量は、地球の水分全体の0.01%とさらに少なくなります。

これでは人が利用できる水の量は非常に少なく、このままでは世界的な水不足が起きるのは避けられません。そこで、ウォーターポジティブで水不足を解決する取り組みが注目され始めています。

ウォーターポジティブの2つの方法

ウォーターポジティブには大きく分けて2つの方法があります。水の使用量を減らすことと、水の供給を増やすことです。水の使用量を減らすには、節水や雨水による再生利用などがあります。水の供給を増やす方法は、水不足や水の汚染が深刻な地域への供給力改善のための投資などです。

一人ひとりの取り組みも大切ですが、世界的な水資源の確保には、企業などが組織的に活動していくことが期待されるでしょう。

水問題の現状

地球には多くの水がありますが、その大半は海水で、人が利用できる淡水の量は、地球全体の約0.01%しかありません。2030年になると、人口が増えることや洪水の発生、干ばつなどが原因で、淡水の40%が不足するといわれています

また、現在20億人以上の人が安全な水を利用できない状況にあります。2050年には、4人に1人は淡水が不足する国に住むようになるといわれ、世界的な水問題は深刻です。当たり前のように水が供給されている日本でも、地形の変化や水の消費量、降雨量によって将来的に水不足が起こる可能性があります。

世界の人々が平等に必要な量の水を供給され、安全な飲み水で健康的に過ごせることが今後の大きな課題です。水問題はSDGsの目標にも掲げられており、ウォーターポジティブ実現への取り組みは、国際的にも進められていくでしょう。

ウォーターポジティブを実現するための企業の取り組み

世界的な水不足を解決するには、一人ひとりの力だけでなく、大規模な対策が必要です。通信大手企業では、サーバーの冷却に大量の水が使用されており、事業に使う水の量が水資源への影響を与えるとも指摘されています。

そこで世界の企業が、事業活動における水の使用量を削減し、消費量を上回る量の水を供給する、ウォーターポジティブへの取り組みを始めています。ここでは、いくつかの企業の取り組み内容を紹介します。

マイクロソフトの取り組み

マイクロソフトは、2030年までのウォーターポジティブ達成を目標に掲げています。具体的には水の使用量削減と、水不足や水の汚染が深刻な地域へ、水の補給に取り組んでいます。

使用量削減の方法としては、水ではなく外気を利用したサーバー冷却や、雨水を収集するシステムなどを取り入れた水のリサイクルです。水の供給では、マイクロソフト社が事業を展開する、40箇所の水ストレスの高い地域への供給を行います。

Facebookの取り組み

Facebookは、データセンターでのサーバーの冷却と湿度を維持するために多くの水を使用していると指摘しています。そのため、水のインフラ改善への取り組みや水不足の地域の電力会社や地域団体と協力し、水再生プロジェクトへの投資を行っています。

東レの取り組み

日本の企業も水不足への取り組みを始めています。大手企業の東レでは、海水を淡水に変える装置の完成を実現させました。海水を蒸発させて淡水化させる従来の方法は環境破壊につながる恐れがありましたが、東レの技術で海水を蒸発させずに淡水化する方法が開発されました。

まとめ

世界的な水不足が懸念される中、ウォーターポジティブへの取り組みが注目されています。水資源を確保し、衛生面の改善で安全な水を多くの人に供給することが国際的な課題です。私たちの生活で、安全な水を十分に手に入れる方法としては、ウォーターサーバーがおすすめです。

いつでも安全な水が飲めるほか、災害時の備蓄にも活用できます。今回の記事をきっかけに、世界的な水問題と合わせて、ウォーターサーバーの導入を検討してもらえたら幸いです。

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